2014年2月28日金曜日

飛べない意識

スウェットのパーカーだけで歩くにはまだ寒かったズボンも履こう

受験生からのリクエストの曲が流れて歌詞が聞き取りやすい

メルカトル図法だったらはしっこで裏へ潜れて逃げ甲斐あるね

いくらでも寝てていい日にやってくる罪悪感は神の発明

会いたいなあ高架の下の自販機で買ったココアがまだあったかい

2014年2月27日木曜日

紅白短歌カレンダー(3月)

あっという間に2月も終わりですね。

さて、3月のカレンダーには、まひろさんの短歌を使わせていただきました。
安福望さんの手描きカレンダーです。
まひろさん、安福さん、ありがとうございました。





2014年2月20日木曜日

乗り切れなさ

通常価格100円を半額で提供されて書くアンケート

電線が五線譜という見立てには乗れない鳩に豆をやりたい

10円で出てくるガムを噛みながらイオンの床をつらく歩いた

たましいと引き換えに得た原稿料はたいて食べる寿司のつめたさ

どっちみち行くしかなくてイヤフォンのこんがらがりをほぐしつつゆく

2014年2月17日月曜日

ザ・カクテルバー

筆名と偽名のあいだで吐く愛が愛だ?自己愛だろ、自己愛っ。

死ぬまえに思い出したいものとして橋本愛のボブの輪郭

童貞の全憧憬をひきうけるBOYS BE...の3点リーダー

二億円当てた夫婦がそれっぽいブレスレットにキスする写真

もしそれを愛と呼ぶなら永遠に続く閉店セールも愛だ

2014年2月15日土曜日

短歌meetsMusic 66

追い越してゆく追い越してゆくタクシーは真夜の光を追い越してゆく /堀合昇平 『提案前夜』

meets(七尾旅人
TELE〇POTION

2014年2月12日水曜日

まぶしみ

そこにだけ陽が差していてバゲットの凛と立ちたるパン屋の窓辺

河川敷が朝にまみれてその朝が電車の中の僕にまで来る

機能していない鳩除けDISCから生まれた虹に手を差しのべる


コンコース深くに冬の夕光が ほら、きらきらの埃を連れて


塾の灯のやたらまぶしい道に来て降っていたのが雪だと気づく

2014年2月7日金曜日

今日引用された歌

念のため林檎も鞄に入れている果物ナイフ持ち歩くとき
文芸誌「群像」2014年3月号 穂村弘さんの連載【現代短歌ノート 48 /犯罪の歌(2)】

「現代短歌ノート」に引用されたのは2回目。(1回目は実印の短歌
今回は同じ見開きに中澤系さんの短歌も載っていて、そのことがとても嬉しかった。
さらに、当ブログの常連コメンテーターの木下龍也さんの短歌も引かれていて、
非常に第2ファスナー色の強い誌面になっていた。
他にも、加藤治郎さん、早坂類さん、荻原裕幸さん、松木秀さん、雪舟えまさんという
豪華メンバーの多彩な犯罪短歌が載っているので、僕の短歌はさておき、
書店に行った際にはぜひ読んでみてください。

この果物ナイフの短歌は、以前ダ・ヴィンチの「短歌ください」に載ったもの。
「短歌ください」は2巻発行の準備が進んでいるらしいし、
「現代短歌ノート」も早く書籍化されるといいな。

ありがちな天啓

うかびあがる容疑者像の輪郭をなぞれば、なんだ、僕そっくりだ

道ばたにみつをみたいな詩集売るおじさんがいて血を吐いている

青いビニールテープで絞められた夢の首の感触わるくなかった

炙りハラスはパスしてイクラ軍艦を待てとお告げがあり待っている

ピッチャーふりかぶってパン屑まいたマウンドに星の数ほど鳩のあしあと

2014年2月2日日曜日

プラグイン

履くだけで痩せるスリッパ吐くだけが能の女のすずしい足に

「果てしない闇の向こうに手を伸ばすエクササイズで痩せる動画よ」

イノセントな世界に焦がれコンセントの闇に彼女は舌を差し込む

「消えることのない痛みを引き連れていくためのエチケット袋よ」

ほっとけば何時間でもハニーチュロのコーティングだけずっと舐めてる