けれど、そんな賞がもしも設立されて万が一にも審査員になれたら選びたい歌を紹介します。
僕は、「キス」や「口づけ」のような甘い言葉を詠み込むのが苦手で、少し前に下記のツイートをしたこともある。次の「歌会たかまがはら」もテーマが「キス」だったので見送ってしまった。
くちづけ短歌を投稿してみたいのだが、つい先日ある人に「もし僕がキスやくちづけみたいな言葉を入れた短歌を万が一にもつくってしまったら、その時は自害します」と伝えたばかりなのでつくれない。— 岡野大嗣 (@kanatsumu) January 30, 2013
そんな自意識過剰な僕に、「こんなキス短歌ならつくってみたい、自害したって構わない」と思わせたのが次の二首。
(2013年7月28日付 日経歌壇 穂村弘 選)
(穂村さんの選評)下句が意表をつく。もしかしなくても「ディープ・キス」だと思うが、その認識が追いつかないほど夢中で「舌を吸つてゐる」のだろう。朧月ほしいままなる口づけの邪魔をするのはわたしの髪のみ /同
(2013年6月16日付 日経歌壇 穂村弘 選)
(穂村さんの選評)〈私〉の邪魔をするのが「わたしの髪のみ」という異様な臨場感。
作者の西澤さんは日経歌壇で最近よく見かける方。
僕と同じく豊中住まいのようで、
こんな発想をするひとが近所に潜んでいるかもしれないと思うと(穂村さん的に言うと)くらくらする。
こんなキス短歌ならつくってみたいとは思ったけれど、
男ではこんな凄みはきっと出せないし、やっぱりまだ自害したくはないからしばらく様子を見よう。
「このキス短歌もすごいよ!」「僕の、あたしのキス短歌もすごいよ!」というのがあれば、
コメント欄で紹介してもらえると嬉しいです。
「このキスがすごいよ」「僕の、あたしのキスはすごいよ」はお控えください。
それはまた別の機会に。
「このキス短歌もすごいよ!」「僕の、あたしのキス短歌もすごいよ!」というのがあれば、
コメント欄で紹介してもらえると嬉しいです。
「このキスがすごいよ」「僕の、あたしのキスはすごいよ」はお控えください。
それはまた別の機会に。