2013年2月23日土曜日

木下龍也自由律虚無俳句集 Vol.2

Vol.1をアップしたらブログの閲覧数が急激に伸びたので、
癪にさわるけれど、Vol.2もアップします。

   

   結局マネキンと同じ服を買う

   あいこが続きすぎて運命を感じている

   料理はできた瞬間から腐り始めている

   網戸に空いた穴から全部入ってくる

   この人の「シ」全部「ツ」

   僕の死後母が支払うAVの延滞料金

   賢そうな小学生に席を譲られる

   俺の机が校庭にあるのはなぜだろう

   ガードレールにぶつかってガードレールの値段がわかる

   相澤以外全員以下同文で卒業式終了
 
   左折せずに帰りたい



2013年2月18日月曜日

「つるの剛士の話題で持ちきりの町で僕はなんとか暮らしています」


長く音信不通だった友人から手紙が届いた。

友人といっても、実のところ、
この手紙の送り主が誰なのか僕はまだ分かっていない。
郵便受けを開ける瞬間によぎった
「長く音信不通だった友人から手紙が届いている」という
予感を引きずっているだけだ。

「彼」の名前は、雨にインクが滲んで読めない部分があり、
ちょうど姓と名の部分で一文字ずつ虫食いになっている。

●下●也。

小中高の卒業アルバムを見返して、
該当したのは2人。

一人は竹下真也で、※六年二学期に○○小へ転校 という注記が添えられている。

もう一人は中学の卒業アルバムの中に見つけた。
生徒ではない。
アルバムを閉じればP2一面に掲載されている校長の田村隆とキスをするように
P3一面に写真が配置されていた教頭、木下龍也だ。

竹下真也君とは一度も同じクラスになったことがないし、
木下教頭が個人的に僕宛ての手紙をしたためる理由はちょっと思いつかない。

「彼」はいったい誰なんだろう。

手掛かりを求めるように便箋に鼻を近づける。
嫌いな豚肉のにおいがした、ような気がして。



(続く) かも

男性らしくも女性らしくも新しくなり進化する人間らしさ

初句8音でお願いします。

2013年2月17日日曜日

今日活字になった歌

実印をごみ箱に捨て実印の袋にティッシュ仕舞った右手
日経歌壇(2月17日) 穂村 弘 選
(評)
「実印」とそれを拭いた「ティッシュ」を無意識に取り違えたのだろう。この「右手」の動きによって、現実の世界が裏返るような感覚が生まれた。 

2013年2月14日木曜日

鈴なりのカカオの下で八月の光をたべている少女たち

2日間冷やしたマンガン単3でゲームボーイは5秒動いた

木下龍也自由律虚無俳句集 Vol.1

ここ数日、
ハンドルネーム「木下龍也」を名乗る誰かが
コメント欄に連投してきた自由律虚無俳句とやらを晒しておく。
じつにふざけたやつだ。
またの投稿をお待ちしております。



待合室の少年が床と一体化している 
顔のタオルがずり落ちて目が合う 
ベランダに三千円干してある 
野菜ジュースの上澄みだけ吸う 
冷凍庫にカブトムシを入れる2分くらい 
記録上死んだことにされてやはり死ぬ 
なくなっても入荷しないタイプの店だ 
バタフライみたいな溺れ方だね


死ぬ前に思い出したいものとして市川実日子のりんごのほっぺ


2013年2月3日日曜日

今日活字になった歌

白というよりもホワイト的な身のイカの握りが廻っています
日経歌壇(2月3日) 穂村 弘 選
(評)
「イカ」のあの質感を「白というよりもホワイト的」とは見事な把握。